第24回は鹿児島県鹿児島市にある東酒造株式会社【七窪】です!
大正4年(1915)創業の東酒造。創業者の東喜内(きない)氏の信念である、
「何事も自然が一番」を貫き、おいしいだけではなく、人に優しいものを造り続けて来られました。
東喜内氏は、好奇心旺盛で自然の営みの中で麹菌が作り出す焼酎や酒を愛して止みませんでした。自然を愛し、狩猟や釣りが好きな趣味人でもありました。90歳のとき「百歳まで現役」を唱え、水にこだわり、芋にこだわり、製法にこだわり、芋焼酎「寿百歳」を作り出し、本人は百歳まで現役を貫き、「百二歳」の天寿を全うしました。
『薩摩芋焼酎 七 窪』
独自の製法により、芋から芳醇な香り旨みを引き出したまろやかな風味。
料理との相性が良く、食中酒として最適な焼酎です。
原材料:さつまいも(鹿児島県産 黄金千貫)
:米麹(国産米)
麹 :白麹
度 数:25度
七窪というのは湧水地の地名。
風が吹き、空を染め、雨となり、幾年も繰り返された自然の営み……
天からの恵みは、大地を包み、すべてを潤し、シンシンとカルデラのシラス台地にしみ込んで、新たな命となり、七窪大重谷に湧きいでる。
湧き水が豊かな地として知られる鹿児島で、最適と選んだのがこの七窪という地にある湧水でした。その清らかさと旨味から地元を代表する氷屋が選ぶほどの名水です。口中になめらかに広がる天然湧き水の甘みを生かすよう「七窪」は作られました。
伝説の杜氏前村貞夫氏
前村杜氏は東酒造で杜氏の修行をしていました。そして、白玉醸造へ移り、【魔王】を生み出します。
その後、東酒造へ戻り【七窪】を完成させるのです。
伝説の杜氏にして、「こんな芋焼酎は二度と造れない…。」とこぼした人生最高傑作の芋焼酎です。
前村杜氏は品質には特に厳しく、そのこだわりは県内外関係者からも高く評価を受けていました。
その三代目前村杜氏が、人生の集大成として創り上げた焼酎が「七窪」です。
その後、前村杜氏が後継者として指名したのが、四代目杜氏大迫重孝。
大学卒業後、宮大工の経験もある異色の経歴です。三代目前村杜氏のもと10年間修行して、平成15年四代目杜氏となりました。前村杜氏から品質へのこだわりを習得、建築設計で学んだ綿密な感覚と創造性が、鋭い観察力を育み、独自の技術を高めながら丁寧に酒造りを行っています。
七窪水源地~良質の水を求め辿り着いた場所~
鹿児島県内28カ所の湧水を汲んで、丁寧に醸造実験と分析を繰返し、やがて一つの水源にたどり着く。
それが、鹿児島県七窪という地にある大重谷の湧水。
シラス台地という巨大な天然のろ過装置によって生まれた水は、昔から地元の方にも愛されている清らかな水です。この湧水を使用していることが、口当たりがまろやかでおいしい酒を造ることが出来る理由の一つなのです。「何事も自然が一番」のこだわりは、ここにも生かされています。
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