第30回は山口県山陽小野田市にある永山酒造合名会社【山 猿】です!
山口県の南西部にあり、下関市、宇部市、美祢市と接しています。
里山、河川、干拓地に拡がる田園地帯、海などの豊かな自然のほか、森と湖に恵まれた公園や海や緑に囲まれたレクリエーション施設があり、優れた自然環境に包まれています。宇部都市圏に属するとともに、福岡県北九州市との関係も深く関門都市圏の一部でもある。全てが漢字による5文字の市名は「山陽小野田市」が日本唯一です。
年間を通して温暖で典型的な瀬戸内型気候の為、生活環境としても好条件です。中世には、厚狭地区において大規模な灌漑工事が実施されており、今でも堰、水路などの遺構が残っており、「三年寝太郎物語」が誕生したといわれています。
「農業と共に生きる」
1887年(明治20年)創業。1979年より関東進出をきっかけに特定名称酒を手掛け始め、山口県で最初に純米酒や山廃仕込を商品化しました。酒米生産農家の育成と提携の強化を進め「農業と共に生きる」酒蔵として山口県の風土を味方に付け「山田錦」の栽培研修にはじまり、山口県の酒米「穀良都」の復刻などにも取り組みました。山口県の甘い溜り醤油の負けないうま味とスッキリキレのあるお酒。そんなお酒を目指して「穀良都」使用を中心に2002年「山猿」を旗揚げ。まさに、米のうま味を生かした「ガツン系」を代表する地酒です。
【山猿 純米吟醸】
山猿の新定番!抜群のキレとうま味!!
山口県産「西都の雫」を使用した純米吟醸酒を瓶に貯蔵し冷蔵で保管しました。抜群のキレと米の旨味が味わえる山猿の新しい新定番です。どんな食事にも合うが、焼鳥・焼肉・うなぎなどの濃いい味にも負けない「うま味」、脂分を洗い流す「キレ」を兼ね備えた「味吟醸」です。
原材料:米(国産) / 米麹(国産米)
精米歩合:60%
アルコール度数:15%
日本酒度:+3
【山猿 純米酒】
秋吉台水系の水を生かした硬いのに何故か、
やわらかい純米酒ができました!
山口県西部秋吉台に程近い、カルシウムを含んだ硬度80.7の中硬水を使用しております。2代目永山惣五郎氏はこの水を求め、大正8年この地に蔵を造り永山酒造は大きく飛躍を遂げました。
その恵まれた水の特性に活かし、辛口なのに口当たりがやわらかく、熟成してさらに真価を発揮する、強くてより美味しい酒を造ることを目指した。自慢の煉瓦蔵も活用し天然熟成させることで、更なるコクとまろやかさを追求。四季折々、肴の旨さを引き出しながら、自らの美味さをも深めていくお酒が完成致しました。
穀良都の歴史
穀良都(こくりょうみやこ)は、1889年(明治22年)または1890年(明治23年)に伊藤音一が育成した稲の品種在来品種「都」から系統選抜によって育成された。「都」は、天保三年(1832年)に弘永半助、内海五郎左衛門の二人が、旧藩主に同道して上洛している途中、摂津の国の西宮あたりで見つけて長州に持ち帰り、農民に試作させたものが大元である。その種を得た西宮の、付近に住む住民の話では、「都」の種は二~三年前に船乗りが筑前から持ち帰ったものが元だという。
明治二十二年に山口県の農民伊藤音一が、この「都」から早熟の性質を示す株を選抜して育成したのが「穀良都」である。性質優良な米として西日本一帯に栽培が広まった。品質も良く、昭和天皇即位の時にもこの米が献上された。酒米としても評価が高く、収量の面から主食用米が交配種に切り替わりつつあった時代を経ても、酒造用米として昭和七年まで栽培が続けられた。稈長は百センチを優に超え、典型的な穂重型。病気や倒伏に弱く、収量は少ない。出穂期は八月末の晩生種で、千粒重は24グラム前後。穀良都は、やわらかな膨らみのある味になり、不思議なくらいキレがいい酒になります。山田錦と比べても、操作しやすい酒米で、吸水しやすく硬化も早い。原型のまま蒸しあがるので、いい麹が造れる。輸出米や酒米としても評価された「穀良都」は、早くから各県が純系選抜品種を育成した 。2003年(平成15年)には、「西海222号」と交配した「西都の雫」が育成されている 。
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