第27回は宮崎県西都市にある株式会社正春酒造【逢初】です!
宮崎県西都市には日本遺産に認定された「西都原古墳群」があります。
3世紀末から7世紀にかけて築造され、その数は、陵墓参考地の男狭穂塚・女狭穂塚を加えた319基である(内訳は、前方後円墳31基、方墳2基、円墳286基)。古墳の分布と築造年代等により10~13の小群に分けられる。また、古墳群には、墳丘をもつ古墳に加えて、南九州に特有の地下式横穴墓や全国に広く分布する横穴墓が混在する。 日本独自の形である前方後円墳という古墳が作られた時代、宮崎平野でも西都原古墳群を初め多くの古墳が造られました。列島各地であまた造られた古墳のある景観は、時のうつろいの中で様変わりしますが、宮崎平野には繁栄した当時に近い景観が今も保たれ、古墳の姿形が損なわれることなく、古墳の周りに建築物がほとんどない風景は全国で唯一です。
「吉田の焼酎」
今から約150年前の明治維新の頃、初代黒木虎雄氏が現在の西都市三納地区(当時は吉田地区と呼ばれていました)で創業しました。地元の人向けに焼酎を造り、量り売りをしていました。
当時は会社名もありませんでしたが焼酎は「吉田の焼酎」と呼ばれその頃から地元の人々に親しまれていました。昭和47年に二代目黒木正英の「正」と妻春の「春」を合わせて「正春酒造合資会社」としました。その頃は地区内に4軒ほど酒蔵がありましたが、今も焼酎造りを行うのは、正春酒造だけです。
そして、2022年9月1日より社名を『株式会社やまや蒸留所』へ変更いたしました。
『芋焼酎 逢初』
「みんなで乾杯が出来る芋焼酎を作りたい」
芋焼酎の概念を覆す新世代の焼酎として2001年に登場した「逢初」。芋焼酎が苦手という若者や女性など、幅広い層に親しまれています。芋焼酎の香りを優しく残し、素材の甘み、すっきりとした後味を感じてください。ロックや水割り、ソーダ割りがおすすめです。
度数:25度
蒸留方法:減圧蒸留
麹:白麹
主原料:甘藷(国産)米こうじ(国産米)
【減圧蒸留】
蒸留器内の気圧を下げて低温で蒸留を行うことにより、
雑味の少ない原酒を取り出す蒸留方式です。それにより、味わい淡麗、口当たりはソフトでフルーティーな風味を醸すのが特徴です。
素材へのこだわり
清水兼(きよみずがね)
蔵から山へ車で5分ほど走ったところに、 焼酎の命とも言える、水源「清水兼(きよみずがね)」があります。地下に9本の水脈があると言われており、付近一帯を「九流水(くるす)」と呼び、この地下水を割り水・仕込み水にしています。この地帯は、太古の昔は海底で、山奥からも貝の化石が発見されています。 長年堆積された天然の地層フィルターを通った地下水なので、ミネラル分が多く含まれ、硬度は34mg/=hで、芋焼酎には絶妙の相性だとか。
黄金千貫(こがねせんがん)
正春酒造で造られる芋焼酎の原料となる芋は 黄金千貫(コガネセンガン)という種類の芋です。でんぷん質を多く含んでいるのが最大の特徴で、品種改良を重ね、芋焼酎を造るために 理想的なサツマイモとなりました。昭和40年代の中頃になると、広く世間に知れ渡り、多くの農家が黄金千貫の栽培を始めました。それ以来、南九州で作られる芋焼酎のほとんどは、黄金千貫を用いたものになりました。食べてもおいしく、蒸すと甘い香りがいっぱいに広がる黄金千貫。これを芋焼酎に使用することで、大変まろやかで柔らかな風味になるのです。
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