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海童・だいやめ  ~芋焼酎~   Vol.25

第25回は鹿児島県いちき串木野市にある濱田酒造株式会社【海童・だいやめ】です!


明治元年にいちき串木野市に蔵を構え、現在では伝兵衛蔵・傳藏院蔵・金山蔵という3つの蔵を有し、各々の蔵が『伝統』『革新』『継承』という焼酎づくりの理念を体現されています。3つの蔵は特性が異なるので、様々な方向から焼酎の奥深さを表現しています。

いちき串木野市は、海・山・歴史・文化とどこを切り取っても語るべきものが存在する素晴らしい所です。その中には、明治維新を支えた串木野金山や薩摩藩士たちが英国留学に旅立った羽島など、薩摩の歴史を語る上での要所もあります。おいしい焼酎を造るとともに、地域の歴史・文化を継承していくことも積極的で、金山蔵において鹿児島の歴史や文化などを学べる『薩摩金山私学校』を開催しています。




『海童 祝いの赤』

新鮮な鹿児島県産さつまいもを使用。

甘い味わいが特徴の「赤芋」をブレンドした

薩摩本格焼酎です。コクのあるまろやかな飲み口は、しっかりした味の肉料理や中華とも相性ぴったりで食中酒としてもお楽しみいただけます。

果実を思わせるさわやかな香りと、黒麹特有のふくよかな甘みが特長です。


原材料:さつまいも(鹿児島県産)

   :米麹(国産米) 

 麹 :黒麹

度 数:25度





『だいやめ~DAIYAME~』

独自の技術で誕生した「香熟芋」で仕込んだ本格芋焼酎。ライチのような華やかな香りが驚くほど広がります。甘くまろやかな味わいとキレの良い後味が特長です。華やかな香りを楽しみつつ食中酒として美味しく飲み続けられる酒質設計がされています。特に強炭酸水で割ると、より一層華やかな香りが楽しめます。「香熟芋」とは、アロマリッチな香気を引きだす成分を増幅させたさつま芋です。


原材料:さつまいも(鹿児島県産)

   :米麹(国産米) 

 麹 :黒麹

度 数:25度




ウイスキーの様に世界中で本格焼酎を酌み交わす・・・

『焼酎はどこから来た?』

日本の最南端に位置する薩摩は古くから海外との交易が盛んで、漂着や難破を装った密貿易船が暗躍していました。「南蛮酒」と呼ばれる蒸留酒が日本に伝わったのは、大航海時代が幕を開けた15世紀、室町時代半ばのこと。ポルトガルやスペインとの間で行われた南蛮貿易によって、蒸留酒をはじめ多くの異文化が島国日本にもたらされました。日本に焼酎が伝わったルーツには諸説ありますが、九州に伝わった『ツブロ式蒸留器』の源流が中国福建省にあることから、薩摩から琉球、中国へと至る「海の道」を通って、日本に伝来したとされています。米の収量に恵まれず台風に泣かされてきた薩摩で、清酒よりも焼酎が受容されたのは、ごく自然の流れだったと言えるでしょう。島津家25代当主・島津重豪が家臣に命じてつくらせた世界地図「円球万国地海全図」です。


15世紀に南九州に伝播したとされる蒸留酒。16世紀にはその蒸留酒をつくり、折々に楽しむまでに定着していたといいます。それを裏付ける最古の記録が、ポルトガルの貿易商ジョルジェ・アルヴァレスが1546年に書いた「日本報告」です。薩摩の山川港に半年間滞在したアルヴァレスは、後からやって来るフランシスコ・ザビエルのために日本人の風俗・生活を詳細にレポートしました。飲酒についても触れ、「この地には多数の居酒屋があり、日本人は米からつくる蒸留酒を飲んでいる」と記しています。

「南蛮屏風」16世紀末期~17世紀初期。


本格焼酎には500年もの長い歴史があり、それは鹿児島のみならず『日本』を背負うにふさわしい文化性と大衆性を兼ね備えています。ウイスキーのように世界中で本格焼酎を酌み交わすのが当たり前になって欲しいとの願いを叶えるためにも、伝統の味を守る一方でおいしい焼酎を追究し続けています。企業という枠を越えて様々な組織や人々とも繋がり、手を取り合って夢の実現に向けて動き出しています。 いちき串木野市から全国へ、そして世界中へ。かつて羽島から大海原に漕ぎ出した勇気ある薩摩藩士たちのように・・・



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